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2026年は退職金の手取りが激減? 50代を狙う『iDeCo増税』の罠

 

50代の多くの方が、老後資金計画の柱として信じてきた「iDeCoと退職金の受け取り時期をずらす」という鉄則がありますが、2026年の制度改正によって、この「退職金受け取りの黄金ルート」が変わります。

もしあなたが、「60歳でiDeCoを受け取り、65歳の定年で退職金をもらおう」と計画していたなら、要注意。その計画のままでは、手取り額が約40万〜100万円超も減ってしまう可能性があります。

1. なぜ今までおトクだった?「5年ルール」という節税の裏ワザ

そもそも、なぜiDeCoと退職金をずらして受け取ることが有利だったのでしょうか。それは「退職所得控除」という、税金がかからなくなる特別な非課税枠の仕組みにありました。iDeCoを先に一時金で受け取ってから「5年」以上空けて会社の退職金を受け取ると、この控除枠がリセットされ、もう一度ほぼ満額で利用できたのです。

この「5年ルール」を活用することで、iDeCoと退職金という二つの大きな資金を、いずれも非課税、あるいはごくわずかな税負担で受け取ることが可能でした。これが、長らく最強の「勝ちパターン」とされてきた理由です。

しかし、国はこの節税効果の高い「抜け道」を塞ぐべく、制度改正に踏み切りました。

2. 2026年から適用!控除が復活しない「19年の壁」

2026年からの変更点を、一言で表すとこうなります。

「iDeCoを先に受け取った場合、たった5年空けただけでは、控除枠は復活させません」

これまで「5年」でリセットされていたルールが厳格化され、過去の控除利用歴が実に「19年」にわたって追跡されることになります。

「あなた、5年前にiDeCoで控除枠を使いましたよね? その分は今回の退職金の控除枠から差し引きますね」

60歳でiDeCoを、65歳で会社の退職金を受け取る計画では、まさにこのように指摘されてしまうのです。結果として、後から受け取る退職金にかかる税金が劇的に増加します。

3. 【衝撃シミュレーション】手取り額は一体いくら減るのか?

具体的な数字でその影響の大きさを見てみましょう。 (例:勤続35年、退職金2,000万円、iDeCo 1,000万円の場合)

  • 【変更前(従来の勝ちパターン)】 iDeCo受け取り時も、5年後の退職金受け取り時も、税金はほぼ0円。手取りはほぼ満額の3,000万円を確保できました。
  • 【変更後(2026年以降)】 iDeCoの受け取りはほぼ非課税ですが、5年後の退職金受け取り時には控除枠が大幅に減額されます。その結果、約40万〜100万円超の税金が新たに発生する可能性が出てきます。

この失われた100万円は、単なる数字ではありません。それは新しい車への買い替え資金だったかもしれず、子供や孫に贈る教育資金だったかもしれません。知識の不足が、人生の選択肢を一つ奪うことになるのです。

4. 50代が今すぐやるべき2つの防衛策

① 「一時金」と「年金」を使い分ける

この問題の核心は、iDeCoと退職金の両方を「一時金」で受け取り、退職所得控除を短期間に2度使おうとすることにあります。そこで有効なのが、受け取り方法の多様化です。

例えば、iDeCoは一時金で受け取り、会社の退職金は「年金(分割払い)」で受け取る、あるいはその逆を選択します。年金形式で受け取ったお金は「雑所得」として扱われ、退職所得とは全く別の税制で計算されます。これにより、退職所得控除の枠を奪い合う事態そのものを回避できるのです。

② 60歳時点での出口戦略を再計算する

ご自身の会社の退職金規定(一時金と年金払いの選択肢はあるか)と、iDeCoの資産残高を今一度確認してください。その上で、「いつ、どちらを、どの形式で受け取るのが最も手取り額を最大化できるか」を具体的にシミュレーションし直すことが急務です。

ここ数年で制度がころころ変わります! しっかりアンテナ立てていきましょう!

 

 

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