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【50代からのラジコン】あの日買えなかった「ワイルドウィリー」を大人買い。昭和の少年がWR-02で沼にハマる理由

【50代からのラジコン】あの日買えなかった「ワイルドウィリー」を大人買い。昭和の少年がWR-02で沼にハマる理由

チャイムが鳴るまで公園で泥だらけになって遊び、友達とボロボロの『コロコロコミック』を回し読みした昭和50年代。ページをめくるたびに胸を熱くした『ラジコンボーイ』の世界…あの頃の僕らにとって、ラジコンは最高の宝物でした。

当時の模型店のショーケースには、タミヤの魅力的なマシンたちが眩しく鎮座していました。中でも、ミリタリーなルックスとコミカルな動きで異彩を放っていたのが、初代「ワイルドウィリス」です。それはまさしく「高嶺の花」。お小遣いをいくら貯めても、手の届かない憧れの存在でした。

あれから数十年。数十年越しの思いを込めて、私はAmazonのボタンを「ポチッ」と押しました。あの頃、指をくわえて眺めるだけだった夢が、翌日あっさりと玄関に届いたのです。

50代を迎えたいま、私が最新のハイスピードなレーシングバギーではなく、その後継機である「ワイルドウィリー2」を選んだのには理由があります。それは、スペックや速さを追い求めることに少し疲れた大人にこそ必要な「癒やし」が、この不器用なマシンには詰まっていたからです。

 

1. 「浦島太郎状態」に驚く! 昔と今のラジコン事情

久しぶりにラジコンの世界に戻ってきて、まず感じたのは「浦島太郎状態」とも言うべき技術進化への衝撃でした。子供の頃の常識は、ことごとく過去のものとなっていたのです。

  • 「バンド待ち」がない(2.4GHz帯の普及) 昔はプロポと受信機に「クリスタル」という水晶パーツを差し込み、「俺、2番(27MHz)使うから!」「じゃあ俺は4番で」と友達同士で周波数を確認し合うのがお約束でした。今や主流の2.4GHz方式は、スイッチを入れるだけで空いているバンドを自動で探してくれます。プロポの長いアンテナ棒をシャキーンと伸ばす必要もありません。
  • 「スピコン」が消滅(ESCの登場) かつてスピードコントローラーといえば、サーボが物理的に抵抗器の接点を動かす「3段変速スピコン」でした。抵抗がチンチンに熱くなり、たまに暴走して壁に激突するのもご愛嬌。あの頃は「またか!」と頭を抱えたものですが、今となってはそれすら懐かしい思い出です。しかし、現在のESC(エレクトロニック・スピード・コントローラー)、通称「アンプ」による電子制御の滑らかさを知ってしまうと、もうあの時代には戻れませんね。モーターの回転は驚くほどスムーズで、バック走行も一瞬。暴走の心配もありません。
  • 組み立てが(少し)優しくなっている ワイルドウィリー2のシャーシ(WR-02)は、最も手間がかかるギアボックスがある程度組み立て済みの状態で梱包されています。老眼が気になり始めた世代にとって、細かいギアの噛み合わせに神経をすり減らす必要がないのは、まさに「タミヤの優しさ」です。これは金型技術の進歩だけでなく、ユーザー層の変化に合わせた製品設計思想の進化とも言えるでしょう。

しかし、技術の進化以上に驚いたのは、ラジコンとの向き合い方が、自分の中で全く違うものに変わっていたことでした。

2. 「ウィリーおじさん」の塗装こそ、大人の嗜み

このマシンの真の主役は、シャーシでもタイヤでもなく、運転席に鎮座するドライバー人形、通称「ウィリーおじさん」です。

子供の頃は、一日でも早く走らせたい気持ちが先走り、塗装は単色で済ませるか、ひどい時には真っ白な無塗装のまま彼を乗せていました。

しかし、大人になった私のラジコンは、少し違いました。走りの性能には1ミリも影響しない部分に、あえて時間と情熱を注ぐのです。例えば、顔に陰影をつけて彫りを深く見せたり、服に汚し塗装(ウェザリング)を施して歴戦の勇士感を演出したり。

夜な夜な酒を飲みながら面相筆でおじさんの瞳を入れる時間は、最高のマインドフルネス(瞑想)です。このプロセスそのものが、大人になった我々へのご褒美なのです。

3. 遅いから楽しい。コケるから笑える。

実際に公園で走らせてみると、このマシンの魅力が爆発します。最新のバギーのように、地面を切り裂くようなスピードは出ません。

その代わり、スロットルをガバっと握れば、「よいしょ!」とでも言いたげに軽々と前輪を持ち上げ、痛快なウィリー走行を見せてくれます。重心が高いため、調子に乗って急カーブを切れば、すぐにコロンと愛嬌たっぷりに転がります。

昔の自分なら「なんだよ!」とイライラしたかもしれません。しかし今は、そのコミカルな一挙手一投足に心が和みます。それはまるで、愛犬が庭を無邪気に駆け回るのを、微笑みながら眺めている感覚に近いのです。速く走らせることや、うまく操作すること自体が目的ではなく、その存在がそこにいて、自由に動き回っていること自体が喜びになる。そんな感覚です。

「大人の余裕」で遊ぶラジコンとは、失敗すらも笑って楽しむことなのかもしれません。

4. 50代リターン組への「これだけは買っておけ」リスト

これからラジコンに復帰しようと考えている同世代の仲間に、老婆心ながら「これだけは最初にやっておくべき」という最低限のカスタムを伝授します。昔はお年玉をすべてつぎ込んでも足りなかったパーツ代。しかし幸いなことに、我々は財力のある大人になりました。未来の楽しみのための投資です、ここはケチってはいけません。

  1. フルベアリングセット(必須!) キットに標準で入っているのはプラスチック製の軸受けですが、これはすぐに摩耗してしまいます。組み立ての段階で、1,000円〜2,000円程度のボールベアリングセットに交換しましょう。駆動ロスが劇的に減り、動きがスムーズになるだけでなく、バッテリーの持ちも良くなります。
  2. ハイトルクサーボセイバー ワイルドウィリーの大きなタイヤを動かすステアリング周りには、想像以上の負荷がかかっています。ステアリングを動かすための小型モーターである「サーボ」を衝撃から守る「サーボセイバー」という部品を、標準のものより強化されたタイプに交換しておきましょう。ハンドリングがカチッとして、走りが格段にキビキビします。

まとめ:ラジコンは「タイムマシン」だった

ワイルドウィリー2のプロポを握り、公園を走らせている間、私の心は完全に「昭和の放課後」に帰っていました。

仕事のストレスも、将来の漠然とした不安も、ウィリー走行が成功した瞬間の高揚感の前では、すべてが些細なことに思えてくる。日々、最適解と効率ばかりを求められる中で、ウィリー走行の「予測不能な失敗」や、性能に影響しない人形塗装という「非効率な時間」こそが、凝り固まった心を解きほぐしてくれるのかもしれません。無心になって何かに没頭できるこの時間は、何物にも代えがたい宝物です。

性能や効率だけではない、心の余白を楽しむ。50代の今だからこそ、ラジコンは最高の趣味になり得ます。

もし、あの頃ショーケースを食い入るように眺めていた少年があなたの中にまだ残っているなら、今すぐ迎えに行ってあげてください。